talk around d20

D&DやPathfinderを中心にTRPG関連のことを書きます。

D&D5eでの呪文の扱い

Starter Setのルールブックを読んでいての続きです。
今回は呪文について取り上げます。

第5版での呪文の形態は、第3版までのいわゆる「スロット制」に戻りました。
しかしただ形態が戻っているのではなく、より使いやすくなるような取り組みが試みられています。

初級呪文の存在

初級呪文は第3版で言う所の0レベル呪文にあたります。
最初から使える呪文ということで効果もかなり限定的です。
ただ4版をデザインした際からの意識が受け継がれている部分だなと思うのは、この初級呪文はスロットに入れる必要がなく、習得しているものであればどの呪文でも即座に、そして何度でも使えます。

これによって呪文スロットに入っている呪文を使い切ったウィザードが、もう戦闘終了するまでできることが何もない、という状況を回避することができます。することがないならコストを気にせず、とりあえずレイ・オヴ・フロストで魔法遠隔攻撃を行えます。

スロットの概念

呪文スロットという概念が復活しました。
フレキシブルな仕組みであると同時に、これまでになかった管理方法が必要になってくるかな、という感じです。

それまで呪文レベルと消費するスロットは一対の関係でした。
しかし第3版で特定の特技と組み合わせることで、呪文の効果を最大化したり、音声要素や動作を省略したりすることが可能でした。ただしそのためには本来のスロットより上位の呪文レベルのスロットを消費しなくてはなりませんでした。

第5版においても呪文の効果を強力なものにするために、上位のレベルの呪文スロットを使用することができるようにデザインされています。この際に特別な前提条件は無くなりました。呪文の説明に上位スロットでの使用方法が書かれてある呪文であれば、呪文を準備する段階で覚えればいいだけです。

逆にこのスロット管理が第5版では明確に求められるようになった印象です。
特に1レベル呪文を2レベルスロットと、3レベルスロットの両方に準備する、などという運用をしたい場合にはキチンと管理していないと混乱をきたしそうですね。

それ以外

ぞれ以外については概ね第3版の呪文の概念を踏襲しているようです。
範囲やら構成要素やらといったルールがそのままあります。まぁ構成要素は、よほど特殊な状況下にあるか、構成要素で具体的な金額が明示されていない限りは呪文構成要素ポーチの所持一つで事足りるわけですが。

 

D&D5eの技能の扱い

今、まだStarter Setを読んでいる途中です。こんにちは。

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このStarter Setに付属しているルールブックから読み始めています。
実はPlayer's Handbookも既に所持しております。そして所持していれば、D&D5e wikiに全文抄訳のPDFファイルがアップロードされていて、それを読むためのパスワードは原本を持っていれば判る仕組みになっています。が、PHBを読むのを一時中断してこっちを読み始めました。

何となく全体的なオーバービューのようなものを読んでから、PHBで詳細を読みたいなと思ったからです。

 

技能ルールのシンプル化

ルールを読み始めて真っ先に思いついたのはこのことでした。

d20で判定。それに各修正値を加減し合計値をだして、目標値以上なら成功とする。という基本メカニズムは変わりません。

技能ルールはAD&D2版ではオプションルールという扱いでしたが、3版で基本ルールとして盛り込まれ始めます。

第3版の技能ルールは当初45個の技能があり、キャラクターは技能ポイントを得てそれを欲しいと思う技能にランクを割り振るスタイルでした。細やかなキャラクターの特徴作りが出来る反面、細やかすぎたところがあるのか技能ごとに使用頻度の多い技能少ない技能が出てきてしまい、さらには成長させたい上級クラスへの最適解に必要とされる技能が最優先されていくスタイルが多く見られ、〈読心術〉や〈符丁〉あたりを使うケースを見たことがあまり記憶にありません。

第4版では技能ルールに関するベースは第3版を引き継ぎつつ、技能の数が17にまで減らされます。さらに技能チャレンジというルールを使うことで、そこそこ面白く回るルールに改訂されたと思いました。

さて、第5版。
第5版のPHBを見てみると、目次に技能(SKILL)の項目が無い事に気付きました。でもキャラクターシートには技能欄があります。数は18で第4版の頃とそう大きく違いません。

その技能判定が随分とスッキリまとめられました。

個別のスキルを習得するというこれまでのスタイルを止め、技能は特定の能力値に紐付く能力値判定という形でまとめられました。例えば〈隠密〉と〈軽業〉と〈手先の早業〉は全て敏捷力判定になります。1d20振って、キャラクターの敏捷力ボーナス値を足して達成値とするというシンプルな構造になりました。

どの技能がどの能力値に紐付くかだけです。

技能を成長させるという側面は無くなりましたが、逆に言えばキャラクター作成時やレベルアップ時にキャラクターの技能ポイントの割り振りという作業が無くなったということでもあります。

まぁ、今後、個別に技能を管理するオプションルールは登場するかもしれませんね。今さらっとDMGを見てみましたが、クラスごとの能力値判定習熟という追加ルールはありましたが、個々の技能を習熟させるかどうかなどの細かなところまでは入っていませんでした。

次回はこのStarter Setの呪文ルールに関するところを切り口に書いてみたいと思います。

はじめましてのご挨拶

ご挨拶

はじめまして。koukiと申します。

このblogでは主にD&DやPathfinderを中心としたTRPGに関する話をして行きたいと思っています。
 
TwitterFacebookといったSNSが主流のこの2015年に敢えてblogを始める、というのもちょっとどうなのかなぁとは考えました。
でも一つのジャンルに絞った話を特定のコミュニティの中だけで閉じずに、広く検索可能な位置に文章を残しておきたいと思ったらblogという形式の方が優れているのではないかと思い至りました。
 
自分語りを始めるとイタい奴思われるかもしれませんが、それでも一応自己紹介ですからしますw
 

D&Dとの出会い

TRPGに初めて触れたのは14歳の中学生の頃です。
かれこれ30年近く前の話になるので、私の今の年齢はその辺で察してください。
登場ゲームブックとよばれる本が大流行した時期がありました。「火吹き山の魔法使い」とかプレイしたことがなくても、名前は聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
 
そのゲームブックの初期の頃の本には、そもそもこの本は何なのか、これはどういったゲームなのかということが後書きで解説されていました。その後書きにほぼ毎度顔を出すのが「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」という名前でした。
 
このD&Dに最初に触れたのが1986年の話です。
当時中坊で、何せ始めて体験するゲーム。そうでなくてもゲームというものが大好きだった私は瞬く間にこのゲームにハマりました。それから30年近くが経った今でもこのD&Dをプレイし続けている、という事実がこのゲームが私の人生にどれだけのインパクトを与えたのかを物語っていると言えるでしょう。

D&DとAD&D

さて、このD&Dですが、1986年当時に触れたD&Dと今流通しているD&Dは、実は同じ物ではありません。数年に一度改訂作業が行われています。1986年当時に日本語訳が持ち込まれたD&Dは現在では「クラシックD&D」と呼ぶのが一般的です。
 
では、現在は?という説明をするためには、ここに至るまでの経緯をちょっと説明しなくてはなりません。1986年当時、このクラシックD&Dには、もう一つ「アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ (AD&D)」と呼ばれる兄貴分がいました。名前からも分る通り、D&Dをより細かく大きくした上級者向けのD&Dでした。
 
このAD&Dも1989年に「第2版」と呼ばれる最初の大改訂が行われます。
その時点ではクラシックD&DとAD&D第2版という二つのD&Dのラインが存在していたことになります。初心者向けのD&D、上級者向けのAD&Dという形で棲み分けができることが本来であれば理想でした。ただし、日本国内においてはその理想通りにはならなかったんです。
 
1980年代後半D&Dはそこそこ売れたらしいです。具体的な数値や金額は知りませんが、シリーズが数年に渡って翻訳され出版され続けられた程度には売れていたはずです。そして1989年のAD&D第2版発売も日本語版がリリースされました。
 
ただし、これはコケました。
理由は販売する側の目論見が外れたことが原因と言われています。
私なんかは当時D&Dをやりまくってましたが、そこにさらに「すごいD&Dがやってくる」と興味津々でした。ですが、みんながみんなそうであったわけでは無いのです。兄弟関係と言ってもいいD&DとAD&Dですが、やはり別物です。それまでD&Dで培ってきたものの多くがAD&Dでは使えなくなるのです。或いは使うためには、膨大な修正作業を余儀なくされたことでしょう。
 
出版社の思惑通りにはD&DからAD&Dへの移行は行われませんでした。そしてユーザは移行していないにも関わらず、出版社側はD&Dの展開を打ち切りAD&Dに集約させようとしてしまいました。これが悲劇でした。どう悲劇だったかというと、AD&Dが売れなかったのでD&D/AD&Dの翻訳そのものが無くなってしまうという悲劇でした。これがだいたい1990年代初頭のことです。
 
日本のD&Dプレイヤーは、現存する日本語本を使い続けるか、英語版に手を出すか、あるいは違うゲームに移行するか等にプレイグループが分岐していきます。ここでTRPGから離れていった人も少なくなく、私も進学就職を理由にこの時点で一度TRPGの世界から離れています。この後私がD&Dのプレイを再開するのは1999年のことです。

 TSRの終焉と再生へ

さて、アメリカ本国のD&Dの展開はというと、それまで通りのD&DとAD&Dの2ラインが展開されていましたが、そのウェイトの置かれ方にはかなりの差がありました。圧倒的にAD&Dが中心で、そもそもD&DはAD&D入門者向けセットという位置づけ、ある程度D&Dで遊んだらAD&Dにステップアップしてね、という意図がプレイヤーにもありありと分るようになっていました。
 
このAD&Dへの比重は年を追うごとにどんどん大きくなり、1995年頃(その頃は私はTRPGをほとんどやっていなかったので、後でカタログを見ただけですが)にはD&Dのラインはほぼ停止していた状態だったと思われます。
 
そうこうしているうちにAD&D第2版は、それはそれで一つの危機を抱えていました。
手を広げ過ぎたのです。今では国内外のTRPG事情を見てもちょっと想像しづらいでしょうけれど、AD&D第2版向けのサプリメントが毎月3~4冊は出ていたんです。もの凄い物量作戦。買い手の財布の方が追いつかず、財政状態が悪くなったAD&Dを作っていたTSR社は破綻します。
 
このときにAD&D消えていても全く不思議では無かったんですが、救世主が現れます。ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社です。Magic: the Gatheringを作った会社と言えばわかる人も多いでしょうか?
 
このウィザーズ社の元でAD&Dは存続していきます。
そしてAD&Dは2度目の大改訂「第3版」がリリースされることになりました。2000年の話です。
このときちょっとした混乱を招きました。それまで使ってきたAD&Dという名称と、事実上ストップしていたD&Dというラインを一つに統合するという話になったのです。統合、と言われましたが、実際はAD&Dの名前からAが取れた「D&D」になったのです。これが元で、1980年代当時に遊ばれていたD&Dは区別のために「クラシックD&D」と呼ばれるようになっていったのですね。

 そして現在

この後もD&Dは遊ばれ続け、2014年「第5版」が新たにリリースされています。
「第3版」「第4版」は日本ではホビージャパン英語版の大半を翻訳してリリースしていたのですが、残念ながら「第5版」は他言語版はライセンスしないという方針が打ち出され、現時点で第5版を日本語で遊ぶのはかなり厳しい状況です。
 
「厳しい」と書きました。
「不可能」ではありません。
え?だって、日本語版出版されてないでしょう?Exactly
でもこの「第5版」は基本ルール(コアルールとも言います)のうち、プレイするに当たって必要最低限のルールを無料で公開しています。そしてこの無料公開分を日本語訳したwikiがあるんです。
 
ということで長くなりましたが、このD&D5版を中心に遊んでいこうぜ、という話を私が一方的に書き連ねたいがために作ったblogです。FacebookGoogle+のD&D関連情報も時折覗いているので、海外だとこんな話もあるみたい、という情報も今後載せていければいいなと思っております。
 
そして願わくば、D&Dを既にプレイしたことがある人も勿論のこと、TRPGはやったことがあるけどD&Dは無かったという人、あるいはTRPGそのものが未経験という人にもこんなアナログゲームがあるんだよ、といった魅力を伝えることができればなと思っております。
 
今後ともよろしくお願いいたします。